小論文「感情」

ー　中学生のときに書いた小論文。－

塾の帰り道、私の苦手な野良犬に遭遇した。

タイ人はみんな動物に優しい。それは、飲食店の前に置かれているお供え物からも分かる。お供え物は仏教の神様への物だが、私は動物のためだとも思っている。実際に食べているのは野良犬なのだから。また、タイには路上に屋台がたくさんあり、その周りにはネズミが山ほど住んでいる。日本で食事をする場所にネズミが居たら、殺され、処分されるだろう。しかし、タイでは屋台で働いている人だけではなく、そこで食事をしている客でさえ、気にしていない様子だ。

タイでは、動物の相対的な価値が高い。その証拠に、車がたくさん通る大道路を渡ろうとしていた野良犬を見つけた私は、助けずにそのまま通り過ぎてしまったが、後ろに歩いていたタイ人のおばさんは、自らその大道路を渡り、犬を反対側に送っていた。